ノートPC「Lenovo G500」のメモリ交換してみた!

本記事は精密機器の分解・改造を推奨するものではありません
本記事を参考にされた場合でも故障やトラブルの責任は負いかねます
メーカー品は分解によって保証が切れる場合もありますので十分にご注意ください

筆者宅にスペック不足で全く使っていないノートパソコンがあったので、これを使って遊んでみたいと思います。

ノートパソコンの性能を上げたい

パソコンの性能を大きく左右するパーツは、主にCPUとメモリ。

CPUは計算をする部分、メモリは計算に必要なデータを置いておく部分です。

この2つをより高性能なものに付け替えることで、性能が上がることが期待できます。

記事を2回に分けて、メモリを交換したときとCPUを交換したときの違いを検証していきます。

 

メーカーによってはパーツ交換が不可能なモデルもありますが、今回使用するLenovo G500は、裏蓋を外すだけで簡単にこの2つを交換することができます。

交換するためのパーツを用意する前に、手元のパソコンはパーツ交換ができるかどうか、交換前のパーツは何が使われているかの2点を確認しておきます。

今回使用する個体は仕様変更前のもののようで、現在ホームページに掲載されている内容とは異なるパーツが搭載されていました。

CPUはIntel Celeron 1005M、メモリはサムスン製DDR3-1600 4GB(低電圧版)が使われているようです。

交換するパーツを選ぶ

交換するパーツを選んでいきます。

ここで注意しなければならないことは、「そのパーツが自分のパソコンに対応しているか」です。

メーカーや世代ごとにソケットの規格が違うので、せっかく買ったパーツが使えなかった・・・という事のないようにしましょう。

CPUを選ぶときはソケット(Socket)のタイプ、メモリを選ぶときは「DDRx-yyyy」のxの数字を特に確認します。

メモリのyyyyの部分は周波数と言って、大きければ大きいほど読み書きが速いですが、CPUが対応できる速さに限界があるので、元々使われていたメモリと同じものにするのが無難です。

CPUの性能差は、各検証サイトなどで確認するのが分かりやすいです。

今回の場合、Celeron 1005Mの対応ソケットはFCPGA988のため、同じソケットに対応するIntel Core i5 3320Mを用意。

メモリは、相性問題の検証も兼ねて、KuesunyというブランドのDDR3-1600 8GB(4GB2枚)にしました。

現状の確認

作業を始める前に、交換前と後でどれだけ変化があったかわかるように、数値で比較できるようにします。

使用したベンチマークソフトはCrystal Mark、必要に応じてCPU-ZやCore Tempなどのソフトも使っていきます。

手つかずの状態のベンチマーク結果です。

Markは総合スコア、ALU,FPUはCPU、MEMはメモリ、HDDはハードディスク、下の3つはグラフィック系のスコアを表しています。

今回の記事ではメモリを交換するので、主に総合スコアとメモリのスコアを比較することになります。

 

 

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作業開始

今回はメモリを交換してみます。

まず、ノートパソコンにつながっている電源ケーブルやバッテリー、周辺機器をすべて外しておきます。

G500の場合、バッテリーを外したところにネジが2つありました。

このネジを外すためには、シールの封印を破る必要があります。

このシールを破ると、メーカーや販売店の保証が受けられなくなる場合が多いので、自己責任で。


これで保証を受けられなくなりました

 

ネジを外すと裏蓋が外れて、CPUやメモリ、ハードディスクにアクセスできました。

メモリは写真左上の緑のパーツです。

G500は4GBのメモリが1枚挿さっていますが、空きスロットが1つあります。つまりメモリを2枚挿せるということです。

今回は8GB分(4GBを2枚)のメモリを用意しましたが、違うメーカーのメモリを増設しても良いのか?

先に検証してみます。


↑空きスロットに斜めに挿して…

↑ロックされるまで倒す

ひとまずこれで起動するか試してみます。

起動した

メーカーの違うメモリを増設しても、無事起動しました。

メモリもデュアルチャンネルで8GB分、しっかり認識しています。

ベンチマークの結果はこちら

少し意外な結果が出ました。

メモリだけ交換したはずなのに、CPUの性能も上がっています。

CPUの性能を十分に発揮するのに、メモリ容量の少なさがボトルネックになっていたのかもしれません。

メモリを4GBから8GBに増設すると、総合スコアはほぼ倍増しました。

 

この時点で、ネットサーフィン程度であればストレスなく使えるようになりました。

YouTubeの動画再生では、画質を上げたり全画面表示にしたりすると少しもたつきますが、このG500の液晶解像度は1366×768なので、画質を気にしてもあまり意味がない気がします。

CPU交換はメモリ交換に比べて少しリスクが高いため、メモリだけ増設するのも良いかもしれません。

 

続いて2枚とも新しいメモリに交換した場合。

こちらも普通に起動しました。

この結果を見る限りは、違うメーカーのメモリを使っても性能が著しく落ちるということはないのかもしれません。

まとめ

今回はスペックに不満があったノートパソコンのメモリを交換してみました。

メモリ容量を倍にしただけで、総合スコアも倍近く上昇したのは正直驚きです。

メモリを増やしても、CPU性能が足を引っ張るのではないかと思っていましたが、むしろメモリがCPUの足を引っ張っている状態だったんですね。

CPUと違いメモリは簡単に増設できる場合が多いので、手軽に性能アップを目指せるかもしれません。

次回は、CPUを交換してみます。

←今回使ったもの


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