電球って本当に消耗品?100年切れない電球が実在する!
白熱球は安いけれどすぐに切れてしまうイメージですが、世の中には100年切れない電球というものが存在します。
長寿命と言われるLED電球ですら寿命は10年と言われているのに驚きです。
100年電球とは
100年電球は1890年代後半にオハイオ州シェルビーのシェルビー・エレクトリック・カンパニーによって製造されたもので、炭素のフィラメントを使用した電球です。
この電球は、1901年に点灯を初め、現在までなんと100年以上も点灯し続けています。
現在はカリフォルニア州のリバモア-プレザントン消防局が維持管理を行っています。
ちなみに100年電球の現在の様子はライブ画像を見ることができます。
http://www.centennialbulb.org/cam.htm
画像を見る限り暗くぼやっと光っている印象ですが、
100年前は30W~60W程度の明るさがあったそうです。
この電球は100年間付き続けているわけではなく、消灯したタイミングが過去に2度あります。
一度目は1976年に消防署の移転時で、その際はソケットを外さずにケーブルを切断して取り外し、消防車の護送で運ばれました。
移転後からは無停電装置が取り付けられるという電球にしては好待遇を受けています。
しかし、2013年5月20日の午後に異変が起こりました。
ウェブカメラで明かりが切れた様子が全世界に公開されました。
とうとうフィラメントが切れてしまったかと思いきや、原因は無停電装置の故障でした。
無停電装置をバイパスすると電球自体は再び点灯しました。
電源を落とさないから切れない?
100年電球が切れない理由として、消費電力が少ない事や、
常に電源を入れっぱなしのため突入電源などによるダメージが少ないからという意見もあります。
あらゆる製品は寿命を短く作ってある?「計画的陳腐化」
最近の技術で作られているのにすぐに切れてしまう電球がある一方、
100年以上前の技術で作られたのに未だに切れない電球もあります。
100年電球とセットで出るトピックとして、「計画的陳腐化」があります。
「計画的陳腐化」とは製品の寿命をあえて短く作ったり、短期間に新製品を市場に投入することで以前のバージョンが古いものになるようにして、新製品を買わせるマーケティング手法です。
分かりやすい例としては、毎年のように新機種が登場するスマホや車などが計画的陳腐化の手法です。
電球もこれと同じように、「計画的」にわざと切れるようにして売り上げを確保している可能性も否定できません。
計画的陳腐化をにおわせる出来事は結構あり、最近は2018年1月にバッテリーが劣化したiPhoneの処理性能を意図的に落としているとしてフランス当局が動いたというニュースがありました。
- https://gigazine.net/news/20200208-apple-fined-27-million-france/
- https://gigazine.net/news/20210826-old-iphone-region-france-faster/
日本でもひと昔前に、ソニー製品は保証期間が過ぎると壊れるとして「ソニータイマー」というワードがありました。
実は「計画的陳腐化」は各メーカーが実装している仕組みなのかもしれません。
しかしながら、最近は環境問題の意識が高まり、長く使えるものが求められるようになってきました。時代とともに計画的陳腐化商品は淘汰されていくでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
わざと製品の寿命を短くして企業の売り上げを確保するという計画的陳腐化。
一生買い替える必要のない製品ばかりを売っていたら世の中にお金が回らなくなってしまう。仕方ない面もあるのかもしれませんが、消費者からしたらあまり気分のいいものではありませんね。