完全勝利!SEALsが海賊を一網打尽にした驚きの作戦
SEALの精鋭 vs ソマリア海賊
被害ゼロで海賊を殲滅・人質を救助した完全勝利の作戦とは
SEALsによる人質救出作戦「ジェシカ・ブキャナンとポール・ハーゲン・ティステッドの救出」について紹介します。
これはほとんどの人が知らないSEAL Team 6の救出ミッションの物語です。
概要
ソマリア海賊による身代金目的でジェシカ・ブキャナンとデンマーク人のポール・ハーゲン・システッドが誘拐された。
交渉決裂し、アメリカ特殊部隊を投入し人質救出作戦を実行。
日付
2012年1月25日
勢力
SEAL Team 6:24人
ソマリア海賊:9人
結果
人質を解放。ミッション成功
海賊9人を殲滅、SEAL Team 6側被害なし
位置
ソマリア、ガルグドゥード、アダドの北12マイル6°08′25″N 46°37′32″E
事件の発端
2011年10月、デンマーク難民評議会の地雷除去プロジェクトに携わっていたジェシカ・ブキャナンとポウル・ヘイゲン・ティステッドが、ソマリアのガルカイヨで海賊に誘拐されました。
評議会は地元のソマリアの長老や伝統的指導者に協力を求めましたが、人質解放の交渉は失敗に終わり、海賊は150万ドルの身代金の申し出を拒否。
ブキャナンの健康状態が悪化したため、米国当局は海賊を襲撃する決断を下し、米海軍特殊戦開発グループを含む複数の米国特殊作戦部隊を投入しました。
襲撃
2012年1月25日早朝、24名のSEAL隊員がソマリアのガルグドゥードにあるアダドの町の北約12マイルの地点にC-130 ハーキュリーズからパラシュートで降下しました。
SEAL隊員は降下地点から徒歩で移動し、施設を襲撃して海賊と交戦、9人全員を殺害しました。
当時の出来事をジェシカ本人がTV番組内で詳細に語っています。
マットの上で寝ようとしたとき、ひっかくような音が聞こえました。
TV番組内でのジェシカの発言(意訳):https://www.youtube.com/watch?v=qSqMjK85tfc
海賊の一人がその音を聞き、その顔には純粋な恐怖の表情が浮かんでいた。
そして突然、銃声がして毛布で覆って死を悟りました。
突然乱暴に掴まれている事を感じ身を守ろうと毛布を引っ張ると、私の名前が聞こえます。
それはソマリアのアクセントではなく、アメリカのアクセントでした。
「ジェシカ、私たちはアメリカ軍だ。あなたを無事に家に帰すためにここに来た。」
隊員の一人がジェシカを抱き上げて移動し、地面に伏せ、隊員たちはジェシカを囲み、身をもってしてジェシカを被弾のリスクから保護しました。
ヘリから下りる際に畳まれたアメリカ国旗を渡された時は涙を流したそうです。
「アメリカ人であることが、これほど誇りに思い、とても幸せだったことは人生で一度もない」
隊員たちは素顔を見せる事も名乗ることも無く、別のヘリで消えていきました。
彼らは突然現れ、突然いなくなりました。キャンプに残されたのは9人の海賊の死体だけでした。
この襲撃作戦の詳細については、元SEAL Team 6:Justin Sheffieldによる著書
「MOB VI: A SEAL Team Six Operator’s Battles in the Fight for Good Over Evil」に記されているので興味のある方はチェックしてください。
その後
二人の人質はジブチの米海軍基地に飛行機で移送されました。
前年にパキスタンでのウサマ・ビン・ラーディンの隠れ家への襲撃作戦(オペレーション・ネプチューン・スピア)を成功させたばかりのSEAL Team 6の隊員たちは、また一つの功績を挙げました。
ジェシカ・ブキャナンの故郷であるオハイオ州では、彼女の父ジョンが驚きの深夜の電話を受け取りました。
『ジョン、こちらはバラク・オバマです。素晴らしいニュースがあるのでお電話しました。あなたの娘が我々の特殊作戦部隊によって救出されました。』
ブキャナン家は救出作戦が行われること、ましてやその夜に行われることを全く知りませんでした。
「私はアメリカ人であることを非常に誇りに思い、嬉しく思います」とジョン・ブキャナンはCNNに語りました。
「こんなことが起こるとは思っていませんでした。でも、起こって本当に良かったです。」
参考リンク: