シュワちゃんやゲームのキャラクターが乱射するミニガンってどんな武器?

ミリタリ― 0

ミニガンとは

ミニガンとは、複数の銃身を束にした形状で、回転しながら発砲するガトリングガンの一種です。
見た目のインパクトから映画やゲームなどに登場することが多いですね。

ガトリングガンとは1861年にアメリカの発明家リチャード・ジョーダン・ガトリングによって製品化されました。

リチャード・ジョーダン・ガトリング(Richard Jordan Gatling、1818年9月12日 – 1903年2月26日)

初期のガトリングガンは手回し式でしたが、後に電動の回転機構が実装されました。

ガトリングガンの特長として、非常に高い発射レートと、不発弾は強制的に排莢されるため玉詰まりが起こりづらく、信頼性が非常に高くなっています。

OSAN AIR BASE, Korea — Senior Airman Andres L. Munoz inspects the gatling gun of an A-10 Thunderbolt II during an end of runway inspection here March 3. Senior Airman Munoz is a weapons specialist with the 51st Aircraft Maintenance Squadron. (U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Bradley C. Church)

ミニガンという名称の割に、重量は112kgもあり、到底人間が扱えるような代物ではありません。

どこがミニなの?

何故ミニという名前が付いたのでしょうか。

ヘリに搭載されたミニガン M134

それは、M61バルカン(20mm)という航空機や艦艇に搭載される大型のガトリングガンに対して、
7.62mm弾を使用し、車両やヘリに搭載できるサイズまで小型化したM134がミニガンと呼ばれます。

M61バルカン
M61バルカンを搭載したCIWS

さらに小さいマイクロガンも試作された

ミニガンをさらに小型化した5.56mm弾のXM214マイクロガンが試作されました。

マイクロと言えど、銃本体だけで12.25kg、弾薬込みで30kgを超えと、やはり人間が扱えるような代物ではありません。
ブローニングM2のような設置型の重機関銃としての運用を想定していたようですが、重量過多・反動が強烈過ぎるなどの理由で採用されることはありませんでした。

戊辰戦争とガトリング

戊辰戦争を描いた映画「ラストサムライ」では、新政府軍がガトリングガンを使用しましたが、史実では旧幕府側が使用していました。

戊辰戦争の渦中で、河井継之助率いる長岡藩兵は、新たな歴史の1ページを飾りました。彼らは、ガトリングガンという革新的な兵器を実戦で使用し、戦術の新時代を切り開いたのです。

河井 継之助(かわい つぎのすけ、正字体:繼之助、1827年1月27日 – 1868年10月1日)

河井は、独立特行を目指し、先進的な軍備の整備に尽力。スイスのファーブル・ブランド商会からガトリングガンを輸入し、日本にわずか3門しかない中で、2門を長岡藩が所有することとなりました。
戦場では、河井自身がガトリングガンを手に敵に立ち向かい、新政府軍に対して初期の攻撃で大きな打撃を与えました。しかし、その効果は一時的なものに留まり、野戦での使用はコストパフォーマンスの観点から見ると、望んだ成果には至りませんでした。