共通テスト流出事件で出頭した19歳女の今後は?
共通テストの試験中に問題用紙の画像を家庭教師マッチングサイトで知り合った外部の人物に送り、解答もらうという偽計業務妨害の疑いがある事件で19歳女が出頭しました。
この19歳女現在事情聴取を受けているとのことですが、今後どうなるかを考えてみます。
類似事件として2011年の「大学入試問題ネット投稿事件」
試験内容が漏れる事件は前代未聞というわけではなく、実は2011年に非常に似た事件が起こっています。
icezukiというハンドルネームの人物によって、2011年2月26日までに実施された京都大学の二次試験の数学と英語の問題の一部が「Yahoo!知恵袋」に投稿されていることが京都大学新聞記者のインターネット検索によって判明しました。同志社大学、立教大学、早稲田大学でも同じ投稿者によって問題文が質問されていたことも判明。
2月27日に京都大学が会見を行い、「厳正かつ公正であるべき、わが国の入試制度の根幹を揺るがす重大事件」とコメントして被害届を提出する方針を明らかにし他の大学もそれに続きました。これを受け、京都府警察によって偽計業務妨害容疑で捜査が開始されました。
通信元から携帯の使用者が仙台市在住の当時19歳浪人予備校生であることが分かりましたが、その時点で予備校生は所在が分からなくなっていたことから捜索願が出され、逮捕して取調べする方針となりました。2011年3月3日にこの予備校生を保護、偽計業務妨害の疑いで家宅捜索。捜査の結果、この予備校生による単独犯行であることが判明しました。
偽計業務妨害非行事実で京都家裁へ送致。悪質性の低いカンニング行為と判断し2011年3月に山形家裁へ移送。山形家裁は2011年7月7日、非行事実を認めた上で謝罪文を提出するなど深く反省しているとして元予備校生を不処分としました。
今回の19歳女の今後の予想
現在出頭して事情聴取を受けている19歳女ですが、逮捕されているか、在宅事件になっているかは不明。捜査の過程で家宅捜査も受ける可能性があります。
19歳女は自ら出頭したとのことで反省をしていると思われます。また、大学1年生であるため同種の前科は無いでしょう。大々的に報道されていることを社会的制裁としてある程度考慮されるでしょう。類似事件とも照らし合わせて見る限り、不処分になる可能性が高いと思われます。