アメリカ軍が評価中のライフル用ジンバル「ACE」
ACE(Aim Control Enhancer)は2019年に中止されたアメリカ軍のアイアンマンスーツ「TALOS」の機能の一部として検討されていました。
ACEは、ライフルのピカティニーレールに取り付け、フロントグリップとして使用します。ACEが起動すると、手振れに合わせて本体のグリップ部分が上下左右に稼働し、銃口のブレを軽減してくれます。まさにライフル版のジンバルです。
TALOSはコストの関係で開発中止となりましたが、このようなコンパクトなデバイスは近年の技術革新によってより低コストで導入が可能になりました。現在、このデバイスはNGSWプログラムで評価中です。
ACEはジャイロスコープと慣性センサーを使用してライフルの動きを監視し、銃口の動きを減らすために上下左右に調整を行います。ACEを使用すると60~80%の手振れを補正できると開発者は言います。
ACEの重量は255g程度で、2つのCR123バッテリーで最大5時間動作すると開発者は述べ、小売価格は1,000ドル程度になると見積もっています。
射撃の際に重要なポイントは安定した体勢であり、陸軍のトレーナーは銃口のぐらつきを最小限に抑えるために呼吸制御などの技術を教えますが、習得するには何年もの訓練が必要になります。このようなデバイスによって訓練のコストを下げるまたは、全体のレベルを上げることができるというのは非常に有効だと思います。
ACEは銃器ではないため、将来的には日本でも購入ができるかもしれません。